空き家売却は仲介と買取どっち?後悔しないための徹底比較

ご実家などの空き家を売却しようと考えたとき、「仲介」と「買取」どちらを選べば良いか迷っていませんか。高く売れると聞く仲介と、早く売れるらしい買取、それぞれの特徴が分からず、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、空き家売却における仲介と買取の6つの違いを徹底比較し、あなたの状況に最適な売却方法を選ぶためのポイントを解説します。後悔しない選択ができるよう、それぞれのメリット・デメリットを正しく理解していきましょう。

目次

空き家売却の仲介と買取の6つの違い

空き家の売却方法には、不動産会社が買主を探す「仲介」と、不動産会社自身が買主となる「買取」の2種類があります。この2つの方法は、売却価格や期間、手間のかかり具合など、さまざまな点で大きく異なるため、違いを理解することが重要です。

ここでは、売却方法を選ぶ上で必ず知っておきたい6つの違いを具体的に解説します。ご自身の希望条件と照らし合わせながら、どちらがより適しているかを考えてみましょう。

売却価格は仲介が高く買取は安い

売却価格は、仲介と買取で最も大きな違いが出るポイントです。仲介は市場の相場価格で売却活動を行うため、高く売れる可能性があります。購入希望者が見つかれば、希望に近い価格で取引できるかもしれません。

一方、買取の価格は市場相場の7~8割程度になるのが一般的です。これは、不動産会社がリフォーム費用や再販売時の利益などを考慮するためです。買取価格の低さは、スピードや手軽さと引き換えの側面があると言えるでしょう。

売却期間は仲介が長く買取は短い

売却にかかる期間も、両者で大きく異なります。仲介の場合、広告活動を開始してから買主が見つかり、契約、引渡しが完了するまで、一般的に3ヶ月から6ヶ月、場合によってはそれ以上かかることもあります。

対して買取は、不動産会社が直接買い取るため、スピーディーな現金化が可能です。査定から契約、決済までが非常に早く、最短で数週間から1ヶ月程度で売却が完了します。急いで売却したい方には大きなメリットです。

手間や内覧対応の有無が異なる

仲介で売却する場合、購入希望者からの内覧希望に対応する必要があります。週末ごとに家の案内をしたり、部屋を綺麗に保ったりと、売主には一定の手間がかかります。遠方にお住まいの場合、この対応は大きな負担になりかねません。

買取の場合は、不動産会社の担当者による査定時の内見が1回あるだけで、不特定多数の内覧対応は一切不要です。手間をかけずに売却したい方にとって、買取は非常に魅力的な選択肢となります。

契約不適合責任の有無に違いがある

仲介で個人に売却した場合、売主は売却後に物件の欠陥が見つかった際に責任を負う「契約不適合責任」を負うのが一般的です。雨漏りやシロアリ被害など、知らなかった不具合でも責任を問われる可能性があります。

一方、買主が不動産会社である買取では、この契約不適合責任が免除されるケースがほとんどです。売却後のトラブルや予期せぬ出費のリスクを避けられるため、安心して手放せるという大きなメリットがあります。

広告活動の必要性が異なる

仲介では、買主を見つけるためにインターネットやチラシなどで広く広告活動を行います。そのため、ご近所に「家を売りに出していること」が知られてしまう可能性があります。プライバシーを重視する方には気になる点かもしれません。

買取の場合、不動産会社と直接取引するため、広告活動は一切行われません。周囲に知られることなく、静かに売却手続きを進めることができます。誰にも知られずに空き家を整理したい場合に適した方法です。

買主が個人か不動産会社かの違い

これまでの違いの根本にあるのが、買主が誰かという点です。仲介の買主は、主にその家に住むことを目的とした「個人」です。そのため、物件の状態や立地、価格など、さまざまな条件を細かく見て判断します。

買取の買主は、物件を再販したり活用したりすることを目的とした「不動産会社」です。プロの視点で事業として物件を評価するため、多少の問題がある物件でも買い取れるのが特徴です。

【一覧表】空き家売却の仲介と買取を徹底比較

仲介と買取、それぞれの違いについて解説してきましたが、項目が多くて少し混乱してしまったかもしれません。ここでは、これまでの内容を一覧表にまとめ、両者の違いが一目でわかるように整理しました。

この表を見れば、ご自身が「何を優先したいのか」を基準に、どちらの売却方法が合っているかを客観的に判断しやすくなります。ご自身の状況と照らし合わせて、最適な選択をするための参考にしてください。

比較項目 仲介 買取
売却価格 市場相場に近い 相場の7〜8割
売却期間 3ヶ月〜半年以上 数週間〜1ヶ月
手間 内覧対応などが必要 査定の1回のみ
契約不適合責任 原則、負う 原則、免除
仲介手数料 必要 不要
広告活動 あり なし
向いている人 高く売りたい人 早く売りたい人

価格重視なら仲介が有利な理由

少しでも高く空き家を売却したいと考えるなら、仲介が第一の選択肢となります。仲介は、市場の需要と供給に基づいて価格が決まるため、立地や状態の良い物件であれば、買主間の競争により想定以上の高値で売れる可能性があります。

時間はかかりますが、不動産会社が広く広告活動を行い、最適な買主を探してくれます。売却価格にこだわり、じっくりと取り組む余裕がある方にとっては、仲介のメリットは大きいでしょう。

スピード重視なら買取が有利な理由

相続税の納税資金が必要な場合や、すぐに管理の負担から解放されたいなど、売却を急いでいる場合には買取が圧倒的に有利です。不動産会社が直接の買主となるため、買主探しの期間が不要なのが最大の理由です。

価格交渉がまとまれば、すぐに契約・決済へと進むことができ、スピーディーに現金化が実現します。とにかく早く問題を解決したいという方にとって、買取は最も確実で迅速な方法と言えます。

手間をかけたくないなら買取がおすすめ

空き家が遠方にある、仕事が忙しくて時間が取れないなど、売却に手間をかけられない方には買取がおすすめです。買取なら、面倒な内覧対応や売却のための清掃・修繕は基本的に不要です。

室内に荷物が残っている状態(残置物)でも、そのまま買い取ってくれる不動産会社も多くあります。現状のまま手間なく手放せる手軽さは、買取ならではの大きな魅力です。

築年数が古い空き家は買取が有利

築年数が古く、傷みが激しい空き家は、仲介ではなかなか買い手が見つからないケースが多くあります。個人の買主は購入後のリフォーム費用を懸念するため、敬遠されがちだからです。

その点、買取業者、例えばカチタスのような会社は、古い家を再生して販売するノウハウを持っています。そのため、どのような状態の物件でも価格を付けて買い取れる可能性が高いのです。

あなたの空き家はどっち?最適な売却方法の選び方

仲介と買取、それぞれのメリット・デメリットが分かったところで、いよいよご自身の空き家はどちらの方法で売却すべきかを考えていきましょう。最適な方法は、物件の状態やあなたの事情によって異なります。

ここでは、具体的にどのようなケースで仲介が向いているのか、買取が向いているのかを整理しました。ご自身の状況を客観的に判断し、後悔のない選択をするための道しるべとしてご活用ください。

仲介での売却が向いているケース

仲介での売却は、時間に余裕があり、少しでも高く売りたい方に適しています。特に、物件の状態が良い場合は、仲介を選ぶメリットが大きいでしょう。以下のようなケースでは、仲介を検討するのがおすすめです。

  • 売却を急いでいない(半年以上かかっても良い)
  • できるだけ高い価格で売却したい
  • 築年数が浅く、室内がきれいな物件
  • 駅に近いなど、立地条件が良い
  • 内覧対応などの手間を惜しまない

買取での売却が向いているケース

買取は、スピードや手軽さを重視する方、また物件に何らかの課題がある場合に有効な手段です。価格よりも確実性や安心感を優先したい方は、買取が向いていると言えます。具体的には下記のような状況です。

  • すぐに現金化したい事情がある
  • 手間をかけずに早く手放したい
  • 建物の傷みが激しい、または築年数が古い
  • 周囲に知られずに売却したい
  • 売却後の責任(契約不適合責任)を負いたくない

迷ったら買取保証付き仲介も選択肢に

「高く売りたいけど、売れ残るのは困る」という方には、「買取保証付き仲介」という方法もあります。これは、まず仲介で一定期間売却活動を行い、もし期間内に売れなかった場合は、あらかじめ決めておいた価格で不動産会社が買い取るというサービスです。

仲介での高値売却に挑戦しつつ、売れ残るリスクを回避できるため、安心感と価格の両方を追求したい場合に有効な選択肢です。ただし、対応している不動産会社は限られるため、事前に確認が必要です。

空き家売却で後悔しないための3つの注意点

空き家売却は、人生でそう何度も経験することではありません。だからこそ、後悔のないように慎重に進めたいものです。売却方法を決めた後も、いくつか注意すべきポイントがあります。

ここでは、売却を成功に導くために最低限押さえておきたい3つの注意点を解説します。事前の準備と情報収集が、納得のいく取引を実現するための鍵となります。

売却を先延ばしにするリスクを知る

空き家の売却を先延ばしにすると、さまざまなリスクが生じます。まず、誰も住んでいない家でも固定資産税や管理費などの維持費がかかり続けます。また、建物は時間とともに老朽化し、資産価値も下がっていく一方です。

さらに、2023年に法改正された「空家等対策特別措置法」により、管理不全な空き家は行政指導の対象となり、固定資産税の優遇が受けられなくなる可能性もあります。早めの決断が重要です。

必ず複数の不動産会社に査定を依頼する

売却を決めたら、必ず複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。1社だけの査定では、その価格が適正かどうか判断できません。複数の査定額を比較することで、ご自身の空き家の相場観を掴むことができます。

最近では、インターネットで簡単に複数の会社に一括で査定を依頼できるサービスもあります。手間をかけずに複数社の意見を聞けるため、積極的に活用して最適なパートナーを見つけましょう。

空き家売却にかかる税金と特例を確認

空き家を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、所得税と住民税がかかります。しかし、一定の要件を満たすことで、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例など、税負担を軽減できる制度があります。

この「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」は、適用条件が細かく定められています。売却前に税理士や不動産会社に相談し、利用できる特例がないかを確認しておくことが非常に重要です。

空き家売却の仲介と買取それぞれの流れ

実際に空き家を売却するとなった場合、どのような手順で進んでいくのでしょうか。仲介と買取では、その手続きの流れも異なります。事前に全体の流れを把握しておくことで、安心して売却活動に臨むことができます。

ここでは、仲介と買取それぞれの基本的な売却ステップを解説します。どちらがご自身にとって分かりやすく、進めやすいかをイメージしながら確認してみてください。

仲介による売却の基本的な7ステップ

仲介は買主を探す工程があるため、ステップが多くなります。不動産会社と二人三脚で、より良い条件での売却を目指していく流れです。一般的なステップは以下の通りです。

  1. 不動産会社へ査定依頼
  2. 査定結果の確認と媒介契約の締結
  3. 販売価格を決定し、売却活動を開始
  4. 購入希望者の内覧対応
  5. 購入申込と条件交渉
  6. 買主と売買契約を締結
  7. 残代金の決済と物件の引渡し

買取による売却の簡単な4ステップ

買取は不動産会社と直接取引するため、非常にシンプルでスピーディーに進みます。買主を探す手間がないため、短期間で手続きが完了するのが特徴です。

  1. 不動産会社へ査定依頼
  2. 買取価格の提示と条件の確認
  3. 売主と不動産会社で売買契約を締結
  4. 残代金の決済と物件の引渡し

信頼できる不動産会社の選び方のポイント

空き家売却が成功するかどうかは、パートナーとなる不動産会社選びにかかっていると言っても過言ではありません。しかし、数多くの不動産会社の中から、どこを信頼すれば良いのか見極めるのは難しいものです。

ここでは、安心して売却を任せられる不動産会社を見つけるための4つのポイントをご紹介します。査定価格の高さだけで判断せず、総合的に信頼できる会社を選びましょう。

空き家の売却実績が豊富か確認する

不動産会社には、それぞれ得意な分野があります。マンション売却に強い会社、土地取引に強い会社など様々です。空き家を売却するなら、やはり空き家の売却実績が豊富な会社を選ぶのが安心です。

実績の多さは、そのエリアの市場や空き家特有の問題(残置物処理、権利関係など)に対するノウハウを持っている証拠です。会社のホームページで、過去の取引事例などを確認してみましょう。

査定価格の根拠を明確に説明できるか

査定を依頼すると、各社から査定価格が提示されます。このとき、ただ高い金額を提示するだけでなく、「なぜこの価格なのか」という査定価格の根拠を明確に説明してくれるかが重要です。

周辺の取引事例や物件の評価ポイントなどを具体的に示し、納得のいく説明をしてくれる担当者は信頼できます。根拠のない高い査定額は、契約を取りたいだけの可能性もあるため注意が必要です。

担当者との相性や対応の速さも重要

売却活動は、数ヶ月にわたる長い付き合いになることもあります。そのため、担当者との相性は非常に重要な要素です。親身に相談に乗ってくれるか、質問に対して誠実に答えてくれるかなど、人柄も見ておきましょう。

また、問い合わせに対する返信の速さなど、対応のスピード感も信頼できる会社を見極めるポイントです。スムーズなコミュニケーションが取れる担当者となら、安心して売却を任せられます。

空き家バンクと仲介業者の違いも知る

空き家対策として、自治体が運営する「空き家バンク」という仕組みもあります。これは、空き家を売りたい・貸したい人と、利用したい人をマッチングさせる情報サイトで、移住促進などを目的としています。

ただし、空き家バンクはあくまで情報提供が主で、契約交渉や手続きは当事者間で行うのが基本です。不動産取引の専門的なサポートが必要な場合は、やはり仲介業者に依頼するのが確実と言えるでしょう。

まとめ:空き家売却は状況に合った方法を選ぼう

この記事では、空き家売却における「仲介」と「買取」の違いについて、価格や期間、手間など様々な角度から比較解説しました。どちらが良い・悪いということではなく、それぞれにメリット・デメリットがあります。

最も大切なのは、ご自身の空き家の状況や売却における希望条件を整理し、それに合った最適な方法を選択することです。まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、専門家の話を聞くことから始めてみてはいかがでしょうか。

空き家売却の仲介と買取でよくある質問

最後に、空き家売却を検討している方からよく寄せられる質問にお答えします。疑問や不安を解消し、安心して売却の第一歩を踏み出すための参考にしてください。

多くの方が同じような点で悩んでいます。事前に知っておくことで、スムーズに手続きを進めることができるでしょう。

家の荷物はそのままでも売却できますか?

買取の場合、家財道具などの残置物をそのままの状態で買い取ってくれる不動産会社が多くあります。処分費用を売却価格から差し引く形で対応してくれるケースが一般的で、遠方にお住まいの方には大きなメリットです。

一方、仲介の場合は、買主への引渡しまでに家の中を空にするのが原則です。ただし、買主の合意があれば、一部の家具などを残して売却することも可能です。契約前に必ず確認しましょう。

査定だけでも費用はかかりますか?

不動産の査定は、基本的に無料で行われます。査定を依頼したからといって、その会社と契約しなければならない義務もありません。複数の会社に査定を依頼し、比較検討するのが一般的です。

売却するかどうかまだ決めていない段階でも、まずは査定を受けてみることをお勧めします。ご自身の資産価値を知る良い機会にもなりますので、気軽に相談してみましょう。

地方にある空き家でも売却可能ですか?

はい、地方にある空き家でも売却は可能です。地元の不動産会社はもちろん、最近では全国対応している不動産買取業者も増えています。特に「空き家買取隊」のような専門業者は、地方の物件も積極的に扱っています。

ただし、都市部に比べて買主が見つかりにくい傾向があるため、仲介では時間がかかる可能性も考慮しておきましょう。立地条件に応じて、買取も有力な選択肢となります。

隣人とのトラブルがあっても売れますか?

隣人との間にトラブルがある場合、仲介での売却は難しくなる可能性があります。買主に対して、トラブルの事実を告知する義務があり、それが原因で購入を敬遠されることがあるからです。

このような「訳あり物件」の場合、専門の買取業者に相談するのが有効です。プロの買取業者はトラブルを承知の上で買い取ってくれるケースがあります。ただし、査定額には影響する可能性があります。

売却代金はいつもらえますか?

売却代金は、一般的に買主との間で売買契約を結んだ際に手付金として一部(5~10%程度)を受け取り、残りの金額は物件の最終的な引渡し(決済)の日に全額受け取る流れとなります。

買取の場合は契約から決済までの期間が短いため、早く現金化できます。仲介の場合は、買主の住宅ローンの審査などに時間がかかるため、決済まで2~3ヶ月程度かかるのが一般的です。

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